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彼らの物語 ビターな日々

アノード宅
―コンコン!


「邪魔するわよー!」


―ガチャ!




※時間軸が前後していますが、
今回は「ぺるしあ」終了後の時間軸です。








「・・・やっぱり、誰もいないか・・・はぁ」


どーしてこの家は、
いつ来ても生活感が無いのだろう?

一人呟いても・・・虚しく響くだけなのに。。。




彼を探して、
ついには別世界(こんなところ)まで来てしまった。
それを後悔したことはない。

でも、これでやっと一緒に居られると思ったのに、
いつの間にか、私の腕からするりと抜けてどこかに行ってしまう。


あの頃は、
彼に好かれようと「知識」を身につけたりもした。
でも、彼は一緒に居てはくれなかった。

だから、彼に美味しい物を食べて欲しくて
「料理」を身につけたりもした。
振り向いてくれるようになった・・・けど、留まってはくれなかった。


嫌われてるのか?と悩んだこともあった。

悩んで悩んで悩むほどに、彼への思いは募るばかり。

だから、
私は自分のこの”思い”を信じることにした。

たとえ、彼に嫌われてしまったとしても、
彼と一緒に居たいと”ここまで”ついてきたのだから。




「昔のことなんか思い出したって・・・」



”どうにもならない”


そう・・・私は、
帰る場所さえ、自ら捨てて”ここに”いるのだから。




キール:わたしは・・・。

「今更何よ・・・戻るつもりなんて・・・ないんだから・・・」



いつになく気弱になっている自分に正直あきれた。
この彼(だれ)も居ない家(くうかん)の所為だろうか。
また、何も言わずに居なくなってしまう・・・
そんなことを考え始めたころアイツがやってきた。




―ガチャ!




邪魔するぜ!

誰も居ないのか・・・電気は・・・っと!」




―パチ!


セイル:うわ!だれだ!?

セイル:Σキ、キール!?
お、お前いるなら返事しろよな!

ビックリしただろーが!!


こんな真っ暗な中で何やってんだよ?



キール:あんたには関係ないでしょ・・・
私は彼を待っているだけよ!



セイル:電気くらいつけろよな?


キール:どうでもいいでしょ!
ここはあなたの家じゃないんだから!




気がついたら怒鳴っていた。
一人で居ることを怖がったのに、
それを助けてくれる者の手を跳ね除けた自分に驚いた。




セイル:Σお、おい!何怒ってんだよ!


キール:お、怒ってなんか・・・・・・!


溢れ出した感情を押しとどめるように、
自分に言い聞かせるように言った。



セイル:お、おまえ!?


珍しくアイツがあわてた声を出した。
そして、今度は怒り出した・・・どうしたのだろう?



セイル:あの”ひきこもり”がッ!


どうやら、彼に対して怒っている・・・どうして?










*************************************





アノード宅
「まったく、この家は生活感がないよな。

ま、アイツも家に居たり居なかったりしてるし・・・
とはいえ、あっちに居た頃はそんなことは無かったんだけどな・・・
やっぱり、家族が家にいたからか・・・?
あいつもとんだ兄貴を持ったものだぜ」




―ガチャ!



「邪魔するぜ!」


だれも居ないか・・・
ま、部屋の明かりもついてないのだから
それは当たり前と思い、明かりを付けるとそこには・・・



―パチ!




セイル:Σキ、キール!?
お、お前いるなら返事しろよな!

ビックリしただろーが!!


こんな真っ暗な中で何やってんだよ?



キール:あんたには関係ないでしょ・・・
私は彼を待っているだけよ



真っ暗な部屋なの中で、
彼女が突っ伏していた。



セイル:電気くらいつけろよな?


寝てたのか・・・にしては?


な、なんでもないわよ!

キール:どうでもいいでしょ!
ここはあなたの家じゃないんだから!



セイル:Σお、おい!何怒ってんだよ!


キール:お、怒ってなんか・・・・・・!


と思ったら、怒鳴られた!?
しかも、あいつ泣いてる!?

どうやら、自分では泣いていることに気がついてないようだが・・・



セイル:お、おまえ!?


彼女をここまで追いつめた友人(あいつ)に腹が立った!


セイル:あの”ひきこもり”がッ!


女を泣かせるヤツは、
たとえ幼馴染でも許さん!

・・・気がついたら、あいつに通信をしていた。



セ:おまえ!ちょっとこい!!

ア:どうした?何かあったのか?

セ:あった!大有りだ!

ア:状況は?

セ:自分で見に来い!!

ア:どういうことだ?

セ:いいから来い!今すぐにだ!!

ア:・・・わかった。
今からそちらに向かう!



あのバカは十数分でくるだろう・・・
その前に・・・











*************************************





―トン!


気がついたら、
目の前にマグカップが置かれていた。



セイル:まったく、急に怒鳴るなよ。
これでも飲んで落ち着け。



湯気の立ったマグカップには、
ちょっと濃い目の茶色の液体が入っていた。



キール:何よこれ?


セイル:ただのココアだよ。
まさか、飲めないとかいうなよ?



キール:ふん、ココアぐらい飲めるわよ。


温かいマグカップを抱くように、一口・・・苦っ!


キール:何、これ苦いじゃないのよ!


セイル:あ、わりぃ。
いつもの量で砂糖入れてた(



キール:本当にこれ、砂糖はいってるの!
ぜんぜん甘くないわよ!!

もっと甘くしなきゃ、ココアじゃないわよ!!



気がついたら、悩んでいたことすら忘れていた。
そうこうするうちに、彼が帰ってきた。






なにがあったというんだ!

アノード:セイル何があった!!


セイル:さぁな!
オレは野暮用ができたから行くぜ!



アノード:お、おい!?
・・・どうしたというのだ?キール何かわかるか?



キール:さぁ?
彼女にでも呼び出されたんじゃないのかしら?
だって、今日はバレンタインでしょ?



アノード:・・・まったく、騒がしいヤツだ。


今日は”バレンタイン”
この言葉にすら気づかない彼に、
気づかれないように私は・・・



キール:ところでアニくん、
ケーキ作ったんだけど食べる?



アノード:ああ、いただこう!
ちょうど休憩したいと思っていたところなんだ。



甘いものが好きな彼が
断るはずも無いのは知っていた。

だけど、こんなにも私を待たせて、
ごめんの一つも無い彼に”いじわる”をしたくなった。



キール:じゃ、とりあえず、
このココアでも飲んでいて

準備してくるから・・・




そう、私が飲みかけた”あの苦いココア”を彼に手渡して。




ココアに悶絶!?

アノード:ココアか・・・ ごく!

ぶはっ!!げほげほ・・・なんだコレは!?



悶絶する彼を横目に、
あま~いチョコケーキをとりわけながら、
私は微笑んだ。



たまにはいいわよね?
こんな日があっても?






Bitter★END

コメント

No title

キールさん…可愛いw
ほんのり苦い恋心~
うーん大人…(
大人でも甘い恋の方がいいですよねw

キールさんの気持ちも、いつか実るといいわね…
っとうちのアンちゃんが応援してました(

No title

>ラクトキャスターさん
 バレンタイン記事何かやりたな~と思って、
 日曜日になってから書いてUPしました(

 今回は、キールが主人公の
 ちょっぴりビターなお話でした。
 ココアネタもはじめは、もっと違うモノでしたが
 書いているうちにこうなりました。

 キール:そ、そんなんじゃないわ!
 でも、ありがと・・・・・・あなたも頑張りなさい♪

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